第15回九州縄文研究会沖縄大会

『九州の縄文時代装身具』

 

・日時:平成17年2月11日(金)・12日(土)

・場所:沖縄県立埋蔵文化財センター

 

<大会の趣旨>

 九州縄文研究会では、開発により消失する遺構を中心にこれまで「竪穴住居跡」・「貝塚」・「墓制」・「集落」・「集石遺構と炉穴」・「おとし穴」など、縄文時代の遺構に関する研究会を開催し、集成を行ってきた。

 今回は遺構を離れ、縄文時代の遺物の中から「装身具」を取り上げることとするが、当然のことながら遺構、すなわち埋葬人骨などに伴っている場合は、装身具の機能や用途を考えるうえで重要であることより第一義的な資料として扱い、次に包含層出土や帰属時期不詳のものをすべて取り上げ、現段階における九州の縄文遺跡から出土した「装身具」の情報を網羅・把槲したいと考える。

 また、個々の装身具の形態や変遷はもちろん、系譜等も検討し、今後の調査・研究に活かす機会としたい。

 

 

第1日目 平成17年2月11日(金)

 

<基調報告>

「縄文時代の沖縄」 知念勇(恩納村博物館長・沖縄考古学会会長)

 

<沖縄県で縄文時代装身具を出土した代表的な遺跡の報告等>

「石川市・古我地原貝塚の発掘調査」 島  弘(那覇市教育委員会)

「具志川市・地荒原貝塚の発掘調査」 大城 剛(具志川市教育委員会)

「沖縄県の縄文時代装身具について」 久貝弥嗣(沖縄県立埋蔵文化財センター)

 

<各県の動向>

 

「福岡県の縄文時代装身員」  敦賀啓一郎(北九州市立自然史・歴史博物館)

「佐賀県の縄文時代装身具」  森田孝志(佐賀県立九州陶磁文化館)

「長崎県の縄文時代装身具ー石製装身具を中心に」 古門雅高(長崎県教育委員会)

「大分県の縄文時代袋身具」  坂本嘉弘(大分県埋蔵文化財センター)

「熊本県の縄文時代装身具」  池田朋生(熊本県立装飾古墳館)

「宮崎県の縄文時代装身具」  藤木晶子(高岡町教育委員会)

 

「鹿児島県の縄文時代装身具」 新東晃一(鹿児島県立埋蔵文化財センター)

「沖縄県の縄文時代装身具」  盛本勲・久貝弥嗣(沖縄県立埋蔵文化財センター)

 

第2日目 2月12日(土)

<研究報告>

 

「縄文時代後晩期の石製装身具」          大坪志子(熊本大学埋蔵文化財調査室)

「蝶形骨器の成立と変遷ー追加資料を加えて再検討」 島袋春美(北谷町教育委員会)

「縄文時代二つの装身文化ー九州・奄美・沖縄の装身具比較ー」木下尚子(熊本大学文学部)

「装身具をつけた南九州縄文定住狩猟採集民」    雨宮瑞生(南日本縄文研究会)

 

<討論>テーマ:「九州縄文時代装身具研究の課題と展望」

司会  水ノ江和同(福岡県国立博物館対策室)

登壇者 知念勇・大坪志子・島袋春美・木下尚子・雨宮瑞生