九州縄文研究会の運営について

九州縄文研究会では、200022627日の第10回福岡大会で運営方針について再度確認し、2001224日の第11回熊本大会開催に際して、下記のとおり定めました。考古学研究や埋蔵文化財行政の状況や社会情勢の変化により、九州縄文研究会の在り方も当然変化するものと考えられますが、この2000年の運営方針の存在は、常に意識していきたいと考えます。


 

 前期旧石器遺跡の発掘捏造が昨年(2000年)115日に報道されて以降、考古学界や埋蔵文化財保護行政に及んだ様々な影響について、もはやここで繰り返す必要はないでしょう。

 

 しかし、何故このような事態が生じ、あるいは我々考古学関係者が何故この捏造を見抜けなかったのか等、考古学研究の在り方が問題視されていることを我々は真摯に受け止めなければなりません。その一つに、各地で行なわれている研究会の運営が上げられます。すなわち、研究会内における学問的相互批判の欠如、研究会で集積された情報および研究成果の不十分な公表、研究会開催の事前通知不足による参加者の限定化、著作権やプライオリティーに対する認識不足等がそれです。

 

 九州縄文研究会では1998117日の第8回鹿児島大会において、「特定のテーマに基づく各県持ち回りの毎年開催」を会の基本的な運営方針として認識しましたが、今回の捏造事件の教訓を活かし、より良き運営の方向性について常にかつ積極的に指向して行かなければならないと考えます。そこで、まずは以下の点について、皆様のご理解とご協力を得ながら進めることから始めたいと思います。

 

   ●資料集は毎回作成して、研究会参加者だけではなく、頒布することで多くの人に広くいき亘るようにする。

 

   ●研究会参加者にしか得ることのできないような情報が生じないように、当日持ち込み資料の習慣化をなくし、すべての情報は資料集において共有化できるようにする。

 

   ●毎回の研究会の内容・成果・問題点等については、当該大会事務局が整理して、次回大会の資料集に掲載するようにする。

 

 なお今後は、会則・運営予算の明確化(公開)等も随時検討していきたいと思います。

 

 2001224

九州縄文研究会